SHARE:

紅海で商船への攻撃相次ぐ、乗組員4人死亡、イエメン・フーシ派が関与か

犠牲者はパキスタン人3人とインドネシア人1人で、攻撃により航行不能となった。
イエメン沖、紅海(Getty Images)

紅海と湾岸地域で商船に対する攻撃が相次ぎ、中東情勢の緊迫化が海上輸送に深刻な影響を及ぼしている。イエメン運輸省によると、11日、紅海とインド洋を結ぶ要衝バブ・エル・マンデブ海峡で、エジプト企業が所有する小型貨物船が攻撃を受け、乗組員4人が死亡した。犠牲者はパキスタン人3人とインドネシア人1人で、攻撃により航行不能となった。

攻撃にはイエメンの親イラン武装組織フーシ派が関与したとみられている。フーシ派はコメントを出していない。英国海運貿易オペレーション(UKMTO)は、船が正体不明の飛翔体による攻撃を受けたとの報告を受けた。船はイエメン沖のペリム島北東で停泊中だったとされる。また、救助に向かった沿岸警備隊員3人もドローン攻撃を受け負傷した。

今回の死者が確認されれば、2月28日に始まったイラン戦争以降、フーシ派による船舶攻撃で初めて死者が出たことになる。フーシ派は7月20日、サウジアラビアによる「封鎖」への対抗措置として、紅海でサウジ船舶を対象とする海上封鎖を宣言していた。

一方、パキスタン沖でも別の商船がミサイル攻撃を受けた。ロイター通信によると、パナマ船籍のコンテナ船がパキスタン沖を航行してオマーン湾へ向かう途中、ミサイルで攻撃された。米紙ウォールストリート・ジャーナルは米軍のヘリコプターがイラン関連船舶を対象とする封鎖を回避しようとした同船に対し、ヘルファイアミサイルを発射したと報じた。米中央軍はコメントを出していない。

海上交通への影響はすでに顕著だ。報道によると、バブ・エル・マンデブ海峡を通過する船舶は、フーシ派が封鎖を発表する前の1日平均約50隻から、直近では32隻まで減少した。2023~25年のフーシ派による攻撃が続いた時期と比べても、紅海と同海峡の航行量は半分以下に落ち込んでいる。さらにホルムズ海峡では10日間平均の約11隻に対し、11日に通過した船舶はわずか6隻だった。戦争前の1日130~140隻から大幅に減少しており、中東の軍事的緊張が世界の海上物流とエネルギー輸送に与える影響が一段と深刻化している。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします
あなたへのおすすめ