アサド政権下のシリア高官に禁錮60年、米裁判所、拷問と移民詐欺で有罪
アルシェイク被告は2005~2008年に刑務所を率いた当時、シリア軍の准将だった。
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米ロサンゼルスの連邦裁判所は17日、シリアのアサド前政権下で刑務所長を務めたサミール・オスマン・アルシェイク(Samir Othman al-Sheikh、74歳)被告に禁錮60年を言い渡した。被告はダマスカス中央刑務所の責任者として収容者への拷問を指揮・実行したほか、米国への移民手続きで過去の行為を隠したとして有罪となっていた。
アルシェイク被告は2005~2008年に刑務所を率いた当時、シリア軍の准将だった。米司法省によると、刑務所内には「ウイング13」と呼ばれる区画があり、反体制派を支援した収容者らが隔離され、拷問を受けていた。裁判では被害者3人が証言し、長時間拘束された上で殴打されたことや、身体を折り曲げる器具を使った拷問などについて証言した。
裁判所は2026年3月、拷問の共謀1件、拷問3件、移民書類に関する詐欺1件、米国籍取得を巡る詐欺未遂1件について被告を有罪と認定した。被告は2018年に米国への入国ビザを申請し、2020年に入国。その後、永住資格や米国籍の取得を申請する過程でも、シリアでの過去の行為を隠していたと検察側は主張した。
米司法省によると、アルシェイク被告はアサド政権の元高官として、シリア国外で本人が出廷した上で裁判を受け、有罪判決を受けた最も高位の人物だという。捜査では連邦捜査局(FBI)や国土安全保障捜査部(HSI)に加え、ドイツ連邦警察も証人調査などで協力した。
今回の判決は、2024年12月にアサド政権が崩壊した後も、旧政権期の人権侵害を巡る責任追及が続いていることを示す事例となった。米当局は過去の人権侵害に関与した人物が米国に入国しても責任追及を免れることはできないとの姿勢を示している。
