アフガン西部で「女性拘束」に抗議するデモ、タリバン当局が発砲、3人負傷
2021年にタリバンが実権を掌握して以降、女性の権利を巡る抗議活動は厳しく制限されている。
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アフガニスタン西部ヘラート州で9日、女性の服装規定違反を理由とする取り締まりに抗議するデモが行われ、治安当局が参加者を排除した。AP通信によると、複数のタリバン当局者が実弾を発砲し、少なくとも3人が負傷した。2021年にタリバンが実権を掌握して以降、女性の権利を巡る抗議活動は厳しく制限されている。
報道によると、デモには約100~150人が参加した。参加者たちは服装規定に違反したとして拘束された女性たちの釈放を求めていたという。目撃者の1人はAPの取材に対し、警察車両が現場に到着した後、何人かが空に向けて発砲し、その後デモ隊との衝突に発展したと証言した。別の目撃者は発砲によって少なくとも3人が負傷したと述べている。
今回の抗議行動の背景にはヘラート州で相次いでいる女性の拘束問題がある。人権団体によると、先週末以降、少なくとも16人の女性が「適切な服装をしていない」との理由で拘束された。この中には妊婦も含まれていたという。さらに一部報道では、拘束者数は20人を超える可能性も指摘されている。
タリバン暫定政権は女性に対し、公共の場では全身を覆うブルカの着用を義務付けている。規定では頭髪を隠すだけでなく、顔も覆い、目だけを見せる服装が求められる。こうした規則の監督を担うのが勧善懲悪省で、女性の服装や行動に対する取り締まりを行っている。
一方、同省は女性拘束の報道を否定している。同省は声明で「ヘラートで女性が逮捕されたという情報はすべて噂だ」と主張し、ブルカ・ヒジャブ着用は宗教上の義務で、政府にはそれを実施する責任があるとの立場を示した。
国際社会からは懸念の声が相次いでいる。国連のアフガン人権特別報告者であるリチャード・ベネット(Richard Bennett)氏は平和的な抗議活動に対する過剰な武力行使に警戒感を示し、関係者の責任追及を求めた。また国連アフガニスタン支援団(UNAMA)も女性の拘束や抗議活動への弾圧を批判し、自由な移動や表現の権利を尊重するよう強調した。
タリバン暫定政権は発足以来、女性の中等・高等教育を禁止し、多くの職業への就労を制限してきた。今回の強制措置と抗議デモへの武力対応は女性の自由と権利を巡る国際社会との対立が一段と深まっていることを改めて浮き彫りにした。
