アフガン・タリバン暫定政権、パキスタン側から越境した戦闘員28人を殺害、32人拘束
アフガンは戦闘員の多くが2021年にタリバンが政権を掌握する前の旧政府軍・治安部隊の元隊員だったとしている。
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アフガニスタンのタリバン暫定政権は27日、北東部ヌリスタン州でパキスタン側から越境した戦闘員を掃討し、28人を殺害、32人を拘束したと発表した。戦闘は26日に同州郊外のパキスタン国境沿いで起きた。アフガン国防省は拘束・殺害された戦闘員について、過激派組織「イスラム国(IS)」系のメンバーが含まれていると説明している。
アフガンは戦闘員の多くが2021年にタリバンが政権を掌握する前の旧政府軍・治安部隊の元隊員だったとしている。さらに、パキスタンの情報機関が彼らをパキスタンに呼び寄せ、国外への亡命や高額な給与を約束したうえで軍や情報機関が関係する施設で短期間の訓練を行い、ヌリスタン州へ送り返したと主張している。
一方、パキスタン政府は27日、この主張を全面的に否定した。パキスタン情報省はタリバンの主張を「根拠がなく真実ではない」とし、軍や情報機関がヌリスタン州での戦闘に関与したことや、旧アフガン治安要員を募集・訓練したこと、ISなどの武装組織を支援したことを否定している。さらに、アフガン側から身元情報や文書、通信記録、法医学的証拠などの裏付けが示されていないと指摘した。
両国の関係はここ数日で急速に悪化している。パキスタンは9月21日、アフガン東部の武装勢力の拠点を空爆し、28人の武装勢力を殺害したと発表した。一方、タリバンはこの空爆で民間人3人が死亡したと発表。国連アフガニスタン支援団(UNAMA)も民間人の死亡を確認している。
パキスタンは以前から、タリバン暫定政権がイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)などの武装勢力を国内で活動させ、パキスタンへの攻撃を許していると非難してきた。TTPはタリバンとは別組織だが、思想は共有している。タリバンは武装勢力に安全な活動拠点を提供しているとのパキスタンの主張を否定している。
両国の国境問題も緊張を複雑にしている。両国の間には約2600キロの境界線「デュランドライン」があるが、アフガン政府はこれを国際的な国境として認めていない。今回の衝突が起きたヌリスタン州はパキスタン北部に接しており、武装勢力の越境や軍事行動をめぐる対立が続いている。
今回の戦闘は、単なる武装勢力の取り締まりにとどまらず、両国政府が互いに武装勢力を支援していると非難する構図の中で発生した。パキスタンによる越境空爆とアフガン側の反発が繰り返されれば、国境地帯での軍事的緊張がさらに高まる可能性がある。
