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イギリス、観測史上最も暑い夏に、猛暑と干ばつが深刻化

2025年に記録した最高値をわずか1年で更新した形で、異例の高温が常態化している。
2026年6月23日/イギリス、ロンドン市内の屋外プール(AP通信)

英国気象庁(Met Office)は9月1日、今夏のイギリスの平均気温が16.5度となり、1884年に記録を取り始めて以来、最も暑い夏になったとの暫定集計を発表した。2025年に記録した最高値をわずか1年で更新した形で、異例の高温が常態化している。特にイングランド、ウェールズ、北アイルランドでは記録的な暑さとなり、スコットランドも平年を大きく上回る気温を記録した。

今夏は単に平均気温が高かっただけではない。5月以降、複数の熱波がイギリス全土を襲い、6月にはイングランドで38度を超える気温を記録したほか、8月13日にはロンドン市内で38.1度を観測。高温と少雨が重なったことで土壌の乾燥が進み、イングランドやウェールズの広い地域では干ばつが深刻化した。

影響は農業や水資源にも及んでいる。長期的な高温と乾燥によって農作物への負担が増し、穀物収穫量は比較可能な1984年以降で最も低い水準になる可能性が指摘されている。また、乾燥した草地や農地では火災が相次ぎ、イングランドとウェールズでは山火事の発生が記録的な水準に達した。

気象庁はこうした極端な暑さについて、人為的な気候変動によって発生確率が大幅に高まっていると分析する。今回のような夏は、温室効果ガスの影響がなかった世界では1000年に1度の頻度だったとされるが、現在では9年に1度起こると推計されている。さらに、イギリスで観測された「最も暑い夏」上位5つはすべて2003年以降に集中している。

イギリスではこれまで、欧州大陸ほどの猛暑は想定されてこなかった。しかし2026年の記録は気候変動による高温、干ばつ、森林火災、農業被害が英国でも同時に進行し得ることを示した。記録更新そのもの以上に、異常気象が「異常でなくなる」ことこそ、今回の夏が突き付けた最大の警告と言える。

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