ネパール大洪水、行方不明者の捜索続く、多数の外国人観光客も不明
被害が特に深刻なのは、首都カトマンズの北方に位置するヌワコット、ラスワ、ダディンなどの地区だ。
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ネパール北部で8月26日に発生した大規模洪水で、救助隊が27日も行方不明者の捜索を続けている。ネパールと中国チベット自治区の国境付近で大量の土砂が川に流れ込んだことをきっかけに猛烈な鉄砲水が発生し、山間部の町や集落を一気にのみ込んだ。ネパール側では少なくとも157人が死亡し、400人以上が行方不明となっている。
被害が特に深刻なのは、首都カトマンズの北方に位置するヌワコット、ラスワ、ダディンなどの地区だ。鉄砲水は住宅や道路、橋などを一瞬で破壊した。通信設備や交通網も寸断され、救助隊が被災地域に近づくこと自体が困難になっている。中央政府は軍を投入し、ヘリコプターなどを使って孤立し住民の救出を進めている。
今回の災害では、外国人観光客も多数巻き込まれたとみられる。行方不明者には米国、オーストラリア、英国、カナダ、韓国、マレーシア、日本などの国籍を持つ人々が含まれている。被災地域はヒマラヤ山脈を訪れる登山者や、チベットの聖地を目指す巡礼者が通過する地域でもあり、国境をまたぐ移動の最中だった人々が被害に遭ったとみられる。
中国側でも国境近くの吉隆県で大規模な洪水・土砂崩れが発生し、国営メディアによると3人が死亡、少なくとも265人が行方不明となっている。ネパールと中国の双方で捜索活動が続いているが、山岳地帯特有の険しい地形や道路の寸断、悪天候などが救助活動の障害となっている。
洪水の直接的な原因については、山間部の地滑りによって泥や岩が河川へ流れ込んだことが影響したとみられている。専門家は氷河の一部が崩壊した可能性も指摘しており、大量の氷や岩石が河川をふさぎ、その後、一気に水が流れ出したことで破壊的な鉄砲水につながった可能性がある。
今回の災害は急峻な山岳地帯に人口や観光客が集中するネパール・チベット国境地域が、洪水や土砂災害に対して極めて脆弱であることを浮き彫りにした。
