ハイチ・ギャング襲撃、政府・警察への不満強まる
襲撃は8月23日夜から24日にかけて発生し、国連によると子ども5人を含む47人が死亡、22人が負傷、50人以上が拉致された。
-2.jpg)
ハイチ・ポルトープランス近郊のケンスコフで発生した武装ギャングによる襲撃について、地元住民から警察や政府が十分な警備態勢を取らなかったことへの強い批判が出ている。
襲撃は8月23日夜から24日にかけて発生し、国連によると子ども5人を含む47人が死亡、22人が負傷、50人以上が拉致された。この襲撃はハイチで近年相次いでいるギャング暴力の中でも特に深刻な被害となっている。
ケンスコフでは以前からギャングによる攻撃が繰り返され、住民が治安当局に支援を求めていたにもかかわらず、今回の被害を防げなかったことから、警察の対応に疑問の声が広がっている。住民の間では、警察幹部の辞任を求める声も上がっている。
国家警察の報道官は犠牲者に哀悼の意を表した一方、拉致された住民の救出作戦については、ギャング側に情報が伝わる可能性があるとして詳細を明らかにしていない。同国最大のギャング連合「ヴィヴ・アンサム(Viv Ansam)」の幹部は仲間が殺害された場合、人質を殺すと脅している。警察はケンスコフの治安確保に向け特殊部隊を投入し、今回の襲撃について、警察側の過失や関与がなかったかも含めて調査を進めている。
ハイチではギャングがポルトープランスの6~7割を支配下に置き、治安悪化による国内避難民は150万人に達した。国連は2026年1月から6月の間に3000人以上が殺害されたと報告している。治安の崩壊は市民生活だけでなく、年末に予定される総選挙にも影響を及ぼす可能性がある。
今回の襲撃は警察による取り締まりが強化されているにもかかわらず、ギャングが依然として大きな影響力を保持している現実を浮き彫りにした。住民が求めているのは単なる捜査ではなく、生命と財産を守るための実効性ある治安対策であり、政府と警察が失われた信頼を回復できるかが大きな課題となっている。
