米コロラド川の水使用削減計画、干ばつ深刻化で都市と農家に広がる不確実性
コロラド川をめぐる危機は限られた水を都市、農業、先住民社会などがどのように分配するのかという、米西部の長期的な社会・経済問題へと発展している。
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米西部を流れるコロラド川の水不足が深刻化し、都市や農業への影響が強まっている。気候変動に伴う干ばつに加え、人口増加や長年の過剰利用が重なり、約4000万人の生活と産業を支える水資源が限界に近づいている。特に巨大貯水池のミード湖とパウエル湖は今月、過去最低水準を記録した。
開拓局の新たな計画では、アリゾナ、カリフォルニア、ネバダの3州が今後2年間、年間計125万エーカー・フィート(約15.4億立方メートル)の使用量を削減する。状況次第では、さらに大幅な削減が必要になる可能性もある。これに対しネバダ州は、ラスベガス地域の水需要を満たせなくなるとして連邦政府を提訴しており、水をめぐる州間対立も激しくなっている。
影響は農業にも及ぶ。アリゾナ州ユマ地域は北米で冬季に消費される葉物野菜の約9割を生産する重要な農業地帯だが、農家は将来の水供給が見通せないため、新たな農地への投資や作付けに慎重になっている。果樹などは収穫まで数年を要するため、水不足が長期化すれば生産構造そのものが変化する可能性がある。
一方、アリゾナ州フェニックス近郊の自治体では開発抑制や井戸の再利用などの対策が進められている。それでも水不足がさらに進めば、住民の水道料金上昇や企業活動への制約につながりかねない。
今回の問題は単なる一時的な干ばつではない。エルニーニョによって今後降水量が増える可能性があっても、数十年にわたる水不足を短期間で解消することは難しい。
コロラド川をめぐる危機は限られた水を都市、農業、先住民社会などがどのように分配するのかという、米西部の長期的な社会・経済問題へと発展している。
