◎オミクロン株はアフリカ大陸から世界に広がり、欧米で猛威を振るっている。
2021年10月21日/南アフリカ、首都ヨハネスブルグの医療機関(Denis Farrell/AP通信)

12月30日、コロナ変異ウイルス「オミクロン株」を最初に確認した南アフリカは夜間外出禁止令を解除し、第4波のピークは過ぎた可能性があると明らかにした。

政府は緊急閣議後の声明で、オミクロン株の感染力は初期の研究で示唆された通り高かったが、第4波の入院率は以前の波より低く、期間中の死亡者数は以前の波よりわずかに多かったと述べた。

オミクロン株はアフリカ大陸から世界に広がり、欧米で猛威を振るっている。

世界保健機関(WHO)は29日の声明でデルタ株とオミクロン株の拡大が「患者の津波」を引き起こす可能性があると深刻な懸念を表明した。

南アフリカの保健当局によると、直近7日間の新規陽性は合わせて89,781件で、前週の127,753件から約30%減少したという。同国のワクチン完全接種率は12月30日時点で人口の約26%、少なくとも1回接種した人は31%。

夜間外出禁止令の解除に伴い、小売店は23時まで営業可能になり、アルコールの販売も許可される。

政府は声明の中で、「医療機関はオミクロン株の急増に直面したが、収容能力にはまだ十分余裕がある」と明らかにした。「主要都市の医療従事者は通常業務を継続しつつ、コロナの新規患者に対応できています...」

地元メディアによると、夜間外出禁止令は30日付けで解除されたが、マスクの着用義務を含む主要な対策はしばらく維持される予定だという。

屋内集会は1,000人以下、屋外集会は2,000人以下に制限され、社会的距離を確保するために収容率50%を守る必要がある。

一方、欧米の感染状況はこれからピークに達すると予想されている。

スペインの30日の新規陽性は過去最多を大きく更新する161,688件。死者は100人以下を維持している。

イタリアも過去最多を更新する126,888件。29日から約30%増加した。

イタリア政府はワクチン接種を終えた人々の制限を緩和し、未接種者に対する制限を強化している。過去4カ月の間にブースターもしくは2回目を接種した人は、濃厚接触に認定されたとしても、検疫を免除される。

一方、ワクチン未接種者はPCR検査で陰性を確認できたとしても、1月10日からバス、電車、飛行機、フェリーを利用できなくなり、映画館、劇場、美容院などを含む多くの施設への入場も禁じられる。イタリアの完全接種率は人口の約78%、ブースター率は30%を超えた。

ロシアの新規と死者はゆっくり減少しているが、それでも直近1週間の陽性は1日あたり約23,000件、死者は900人台を維持している。保健当局のまとめによると、先月の死亡者数は約87,500人で過去最多を更新したという。ロシアの完全接種率は約45%、少なくとも1回接種した人はようやく50%を超えた。

米疾病予防管理センター(CDC)によると、フロリダ州の30日の新規は58,000件を超えると見込まれている。同州の直近7日間の陽性は1日あたり約36,500件。

オハイオ州の30日の新規も過去最多の約20,000件。全米の直近1週間の陽性は1日あたり約28万件、死亡者数は約1,500人。

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