コロナウイルス／FDA、モデルナワクチンの緊急使用を許可

◎数日以内に590万回分が出荷される予定。

◎モデルナワクチンは設備の整っていない地方都市、農村地域などでも容易に扱えると期待されている。

12月18日、米食品医薬品局（FDA）はモデルナ社のコロナウイルスワクチンの緊急使用を許可した。

モデルナワクチンはファイザーワクチンと同様に安全かつ効果的であることが臨床試験で証明されていた。

モデルナ社は臨床試験のボランティア、約30,000人を調査した結果、「深刻な副反応は確認されず、接種者の94.5％が保護された」と報告した。

FDAのスティーブン・ハーン長官は声明の中で、「コロナウイルスを予防するワクチンが2つ利用可能になった。私たちはパンデミックとの戦いにおける重要な一歩を踏み出した」と語った。

モデルナワクチンは、アンソニー・ファウチ博士が率いる国立アレルギー・感染症研究所の支援を受けて開発された。

ファウチ博士はモデルナワクチンとファイザーワクチンに大きな違いはないと述べている。

ただし、モデルナワクチンは超低温保管を必要としないため、設備の整っていない地方都市、農村地域などでも容易に扱えると期待されている。

なお、感染症の専門家、科学者、医師などで構成される独立したグループが17日にモデルナワクチンのデータを検証し、多数決の結果、FDAに承認を勧めることが決まっていた。（賛成20ー反対0）

モデルナワクチンの主な副反応はファイザーと同じと考えられている。これまでに「注射部位の痛み」「倦怠感」などが報告されたという。

ウイルスの拡散を防ぐ効果、アレルギー反応を引き起こす可能性についてはまだ分かっていない。ファイザーワクチンではアナフィラキシー反応が報告されている。

17日の独立グループの会議に出席したFDAのドラン・フィンク博士は、「モデルナの情報は完璧ではなかった」と述べた。

ドラン・フィンク博士：
「深刻なアレルギー反応に対処し、誰でも確実に接種できることを保証しなければならない」

モデルナワクチンは数日以内に590万回分が出荷される予定。

トランプ大統領は「おめでとう、モデルナワクチンが利用可能になりました！」とツイートした。
・ファイザーワクチンを接種した人は、マスクから解放されますか？

モデルナワクチンについて

・94.5％の確率で接種者を保護する。

・18歳以上限定。

・2回接種する必要がある。

・主な副反応は「注射部位の痛み」「倦怠感」「頭痛」「筋肉痛」「関節痛」「発熱」。

・保存温度はー20℃、期間は6カ月。標準的な冷凍庫で保管可能。

・ファイザーワクチンよりはるかに輸送しやすい。

モデルナワクチン：分かっていないこと

・妊娠中の女性や免疫力が低下している人に対しての使用可否および効果。

・18歳以下への効果。

・HIV／AIDS患者やコロナウイルスから一度回復した人への効果。

・アレルギー反応を引き起こす可能性。

・接種者はコロナウイルスから保護されるが、「ウイルスの拡散を防ぐ効果があるかどうか」はまだ分かっていない。

・接種者はコロナウイルスから完全に保護される？症状から保護される？

・免疫を保持できる期間は？