イエメン・タイズで妊婦1万3000人以上が医療危機、内戦激化で支援物資途絶、流産や危険な出産が増加

政府軍と親イラン武装組織フーシ派の戦闘が激化し、同市は約1カ月にわたり事実上孤立している。
イエメンの難民キャンプ(Getty Images)

国連人口基金(UNFPA)は3日、イエメン南西部の都市タイズで、戦闘と交通規制によって1万3000人以上の妊婦が必要な医療サービスを受けられず、流産や危険な出産が増加していると発表した。政府軍と親イラン武装組織フーシ派の戦闘が激化し、同市は約1カ月にわたり事実上孤立している。

主要な補給路であるタイズ・アデン間の幹線道路はフーシ派によって封鎖され、人道支援物資の搬入や住民の移動が妨げられている。水、食料、燃料の不足も深刻化しており、イエメン全土で最近の戦闘により避難した約30万人のうち、半数がタイズとその周辺地域に集中している。

UNFPAによると、同地域の医療施設27カ所のうち、部分的に機能しているのはわずか5カ所だ。約14万7000人の妊娠可能年齢の女性が必要な医療サービスを受けられなくなっている。また、避難生活を送る妊婦6400人のうち、約1500人が緊急の産科医療を必要とする事態に陥ると予測されている。

市内の主要施設であるイエメン・スウェーデン母子病院では、1日当たりの出産件数が戦闘前の約10件から5件に半減した。燃料不足で保育器の大半が使用できず、砲撃や治安悪化、高額な燃料費も患者や医療従事者の移動を妨げている。UNFPAは通行制限が解除されなければ、病院自体が閉鎖に追い込まれる可能性があると警告した。

さらに、10月初旬以降、タイズ周辺では80万人以上が食料支援を受けられなくなった。妊婦の中には紅茶やパン、米だけで生活する人もいる。もともとイエメンはアラブ地域で妊産婦死亡率が最も高く、内戦再燃前から出産時の合併症で毎日約3人の女性が死亡していた。医療と食料の両面で支援が急務となっている。

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