◎中国はオミクロン株の対応に苦慮している。
2022年4月2日/香港市内、林鄭 月娥(りんてい げつが)行政長官(Kin Cheung/AP通信)

香港政府は2日、市内の全住民に対し、来週自主的に3日間連続で迅速抗原検査を行うよう要請した。

香港はオミクロン株の抑え込みに苦労しており、住民にPCR検査と「自宅の戸締り(第三者との接触を防ぐため)」を徹底するよう呼びかけている。

林鄭 月娥(りんてい げつが)行政長官は記者団に、「全住民を対象とする強制的かつ普遍的なPCR検査が必要である」と述べたが、実施時期は明言しなかった。

当局は以前、中国共産党のような一斉取り締まり検査を行う可能性があると示唆し、パニック買いを引き起こし、アイデアを棚上げした。

香港政府は現在、規制緩和を求める意見と、監禁・取り締まり・強制をモットーとする共産党式ゼロコロナ政策を追求すべきという意見の板挟みになっている。

当局は1日、米国やイギリスを含むコロナの感染拡大が続く9カ国に課していた入国制限を解除した。

保健当局によると、市内の感染拡大は収まりつつあり、1日の新規陽性は5,820件まで減少した。

一方、アジアの金融ハブである上海市は市内の住民約2,600万人をロックダウンから救おうとしているものの、苦戦しているように見える。

上海は2段階に分けて封鎖を実施しているが、4月1日に解放される予定だった東部エリアの住民の多くがまだ自宅軟禁下に置かれている。

当局は西エリアの封鎖を予定通り1日から開始し、特定の企業以外に閉鎖を命じ、公共交通機関を止め、道路から車と歩行者を排除した。新華社通信によると、1日に西部地域でPCR検査を受けた市民は1,400万人に達したという。

陽性診断を受けた軽症患者および無症状患者は市内の専用隔離センターに、重症患者は医療機関に搬送される。自宅待機は認められていない。

一部の市民は食料、日用品、医薬品が足りないと訴え、隔離センターのベッドやスタッフも不足が報告されている。

当局によると、2日の全国の新規陽性は7,789件、そのうち上海が2,086件で、全体の約8割が無症患者だった。

死者は3月20日以降報告されていない。

新華日報は上海に派遣された医療チームの指揮官のコメントを引用し、「上海の住民は政府の経験の恩恵を受けており、発生規模は広いが、備えは万全だ」と報じた。

当局によると、市内ではオミクロンBA.2型の感染報告が相次いでいるものの、そのほとんどが無症状患者だという。

医療チームの指揮官は新華日報の中で、「患者数が多ければ多いほど感染拡大の抑制が難しくなるため、より大きなプレッシャーがかかります」と述べている。「しかし、現時点では、上海の状況はコントロール下にあり、必要に応じて治療と隔離を続けていきます...」

2022年4月1日/中国、上海市の上海新国際博覧センター(Ding Ting/新華社通信)
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