◎2月16日の新規陽性は過去最多を更新する4,285件、直近24時間の死亡者は3歳の女児を含む9人。
2022年2月16日/香港のカリタス医療センター(Vincent Yu/AP通信)

香港の医療システムはオミクロン株の感染急拡大に圧倒されており、一部の医療機関は屋外で患者を治療している。

政府は第5波の対処に苦労していることを認めたが、都市全体を封鎖することは否定している。

保健当局によると、2月16日の新規陽性は過去最多を更新する4,285件、直近24時間の死亡者は3歳の女児を含む9人だった。香港の人口は約750万人。

中国の習近平 国家主席は香港の窮状に懸念を表明し、地元の指導者に必要な措置を講じるよう強く促したと伝えられている。

香港は厳格なコロナ対策を実施しているが、中国本土で行われている強制検査や強制隔離は採用していない。習 国家主席の発言は管理強化の合図と見なされている。

政府の諮問委員会によると、新規陽性は30,000件近くまで急増する可能性があり、16日時点で約10,000人が入院を待っているという。

市内のカリタス医療センターは一部の患者を屋外のベッドで治療している。入口付近のテントで順番を待っていた男性はAP通信の取材に対し、「多くの市民が絶望しています」と語った。「すべて政府の責任です。私は絶対中国のワクチンを接種しません...」

香港の累計陽性は約26,000件、累計死亡者は先日200人を超えたが、この数字は同規模の都市をはるかに下回っている。

しかし、住民は公共施設や飲食店などの長期閉鎖、厳しい旅行制限などの措置にウンザリしており、市内の人出は確実に増加している。

また、ワクチン接種率も伸び悩んでおり、保健当局によると、高齢者の接種率が特に低いという。2回接種を終えた人は人口の約64%。

市内の主要新聞によると、習 国家主席は香港政府に対し、「流行を抑えるためにすべての力と資源を動員し、必要なすべての措置を講じなければならない」と述べたという。

林鄭 月娥(りんてい げつが)行政長官は16日の記者会見で、「利用可能なすべての人材と資源を動員し、必要なすべての措置を採用する」と述べた。

報道によると、当局は検査能力の向上、療養所と隔離施設の建設、中国本土からの医療支援、その他の物資の受け入れなどに重点を置くとのこと。

市内の建設作業員ヤンシー・ヤウ氏はロイター通信の取材に対し、「医療従事者は懸命に働いているが、政府は何もしていない」と憤慨した様子で語った。「政府は中国の指示がなければ何もできません...」

ある香港の医療従事者はソーシャルメディアに、「政府は無症状や軽症患者の自宅待機、自己隔離を認めなければならない」と投稿した。

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