◎感染者が最も増加した地域は西太平洋とアフリカで、それぞれ29%と12%増加した。
2022年3月3日/インド、アフマダーバードの市場(Ajit Solanki/AP通信)

世界保健機関(WHO)によると、先週の世界のコロナウイルス死亡者数は先々週に比べると17%減少する一方、感染者数は増加傾向にあるという。

WHOは3月15日に公表した週報の中で、先週の新規陽性患者は1100万人(約8%増)、死亡者は43,000人と報告した。死亡者はこの3週間減少し続けている。

感染者が最も増加した地域は西太平洋とアフリカで、それぞれ29%と12%増加した。その他の地域では、中東、東南アジア、アメリカ大陸で20%以上減少。欧州は約2%増加した。

WHOは現在の感染状況について、「慎重に解釈すべきである」と述べている。多くの国が深刻な状況を脱したと判断して対コロナ戦略を見直し、以前よりPCR検査数を減らしているため、感染者を検出できず新たな波を引き起こす可能性があるという。

イギリスやスウェーデンなどは大規模な投資は労力に見合わないと判断し、これまで行ってきたPCR検査所の新規開設や集中検査を中止する方針を示している。

イギリスの新規、入院、死者は感染力の強いオミクロン株(BA.2)の影響でわずかに増加している。また、政府がマスクルールを緩和し大勢で集まる機会が増えたことも要因のひとつと考えられている。

WHOの当局者は記者会見の中で、「コロナは多くの地域で減少しているが、西太平洋の数値は昨年末以降、上昇している」と指摘した。

中国ではオミクロン株が急拡大しており、14日には多くの自治体が外出禁止令を発効し、軍の予備役が動員される事態に発展した。通信機器最大手のファーウェイとテンセントの本社がある南部の深セン市(人口1750万人)を含む多くの都市が封鎖され、当局による一斉検査と消毒が行われている。

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