◎中国と香港はゼロコロナ政策を推進しており、今のところ方針を見直す予定はないと伝えられている。
2022年3月19日/香港のコロナワクチン接種センター前(Kin Cheung/AP通信)

中国の保健当局は19日、コロナウイルスに感染した患者2人が死亡したと明らかにした。中国本土でコロナの死者が確認されたのは2021年1月以来約14か月ぶり。

当局はオミクロン株の感染拡大を抑え込むために複数の都市を封鎖し、一斉検査を実施している。

当局によると、亡くなったのはいずれも北東部吉林省の住民で、そのうちひとりはコロナワクチンを接種していなかったという。

国家衛生委員会の当局者は19日の記者会見で、「死亡した2人はいずれも高齢者で、基礎疾患を持っていた」と明らかにした。

本土の19日の新規陽性は2,157件で、その大半は吉林省で確認された。同省は市内の住民に移動制限を課しており、省を越える場合は警察の許可が必要。

一方、香港の累計感染は18日に100万件を超え、本土をはるかに上回る死者を報告した。

保健当局によると、18日の新規陽性は20,079件で、累計は1,016,944件。そのうち97%は昨年12月以降に確認され、2月9日以降に亡くなった人は5,000人を超えた。

香港の累計死亡者は5,400人を超え、中国本土の約4,600人を大きく上回っている。

中国と香港はゼロコロナ政策を推進しており、今のところ方針を見直す予定はないと伝えられている。市内で陽性診断を受けた症状のある患者は医療機関、無症状患者は隔離施設に収容され、自宅待機は認められていない。

2019年の武漢危機以来の困難に直面している中国共産党は先日、ゼロコロナをさらに強化すると宣言した。しかし指導部は、「中国は最小のコストで最大の効果を求めるべきだ」と述べ、ゼロコロナ政策で経済に大きな負担がかかっていることを初めて認めた。

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