◎江蘇省南京市で最初に確認されたデルタ株は少なくとも16の都市に広がったと伝えられている。
2021年8月3日/中国、湖北省武漢市のコロナ検査所(Chinatopix/AP通信)

中国の国営メディアによると、保健当局は全国各地でデルタ株が感染拡大していることを受け、学生向けのワクチン接種キャンペーンを加速させたという。保健当局は4日、新規陽性者を新たに71人確認したと述べた。

保健当局にまとめによると、中国のワクチン接種数は16億回を超えたが、接種を終えた人の数は明らかにされていない。

江蘇省南京市で最初に確認されたデルタ株は少なくとも16の都市に広がったと伝えられている。

国営メディアによると、教育省は地方自治体に、12歳から17歳へのワクチン接種キャンペーンを開始するよう要請したという。

いくつかの省ではすでに学生へのワクチン接種を始めているが、共産党指導部は年末までに全人口の80~85%のワクチン接種を終えるという目標を達成するために、関係省庁にさらなる努力を求めた。

しかし、一部の地元メディアは現在の政府の予防対策に疑問を呈しており、今回のデルタ株拡大でその懸念はさらに強まった。

専門家によると、当局はデルタ株をコントロールしているが、ワクチン接種や社会的距離のルールなどと共に、「ウイルスの感染拡大につながる抜け穴を塞ぐ」さらなる努力が必要だという。

江蘇省南京市で最初に確認されたデルタ株は湖南省張家界(ちょうかかい)市の観光地に広がり、そこから全国に拡散したと伝えられている。当局は張家界市の劇場を含む観光地を訪れた観光客が北京や重慶などの大都市にデルタ株を運んだと述べた。

江蘇省の都市、揚州(ようしゅう)市では40件の新規症例が確認され、当局は住民約450万人を管理下に置いた。

国営メディアによると、当局は揚州市にデルタ株を持ち込んだとされる四川省南江県の64歳の女性を拘束したという。女性は当局の要請に従わず、旅行の行程を隠したと伝えられている。

一方、コロナウイルスの震源地と考えられている湖北省武漢市でもデルタ株が初めて検出され、当局は市内の全住民約1,100万人の検査を開始した。

地元メディアによると、陽性と診断された人の一部はワクチン接種を終えていたという。中国版ツイッターのWeiboにはブースターショット(3回目の接種)に関する投稿が相次いで寄せられた。

国営の環球時報によると、中国のワクチンはこれまでのところすべての変異種に有効だという。

2021年8月3日/中国、江蘇省南京市のコロナワクチン接種センター(Getty Images/AFP通信)
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