◎保健省は声明で、「過去24時間の死亡者数は4,195人に達し、累計死亡者数は34万人に近づいています」と述べた。1日あたりの死亡者数が4,000人を超えたのは、アメリカとペルーに次いで3カ国目。
2021年4月5日/ブラジル、首都ブラジリア、ジャイール・ボルソナロ大統領(AP通信/エラルド・ペレス)

保健当局のまとめによると、ブラジルの4月5日の死亡者数は初めて4,000人を超えたという。

保健省は声明で、「過去24時間の死亡者数は4,195人に達し、累計死亡者数は34万人に近づいています」と述べた。1日あたりの死亡者数が4,000人を超えたのは、アメリカとペルーに次いで3カ国目。

地元メディアによると、全国の集中治療室(ICU)の占有率は90%を超え、一部の都市では治療を待っている多くの市民が死亡し、医療システムは崩壊の危機に瀕しているという。

しかし、極右のジャイール・ボルソナロ大統領は各州のロックダウンに反対し続けている。ボルソナロ大統領はロックダウンが経済にもたらす影響はコロナウイルスよりはるかに深刻と主張し、先月の演説の中で「泣き言は聞きたくない」と市民を厳しく叱責した。

最大都市サンパウロ州の4月5日の死亡者数は約1,400人まで増加した。保健当局はイースター休暇中の旅行やイベントの開催が増加につながったと述べた。

公衆衛生当局に感染対策などを助言する保健政策研究所(FIOCRUZ)のミゲル・ラゴ事務局長はAP通信の取材に対し、「今、経済を再開することは大きな間違いであり、対策を講じなければ感染状況は改善しない」と警告した。「死亡者数はさらに増加するかもしれません。ボルソナロ大統領の封鎖を阻止する試みは死亡者数の増加につながりました。経済界のリーダーを含むボルソナロ支持者はロックダウンを妨害しており、州知事と市長は困難に直面しています」

保健省によると、ブラジルの累計感染者数は1,300万件以上、3月の死亡者数は66,500人を超えたという。2月の死亡者数は30,000人弱だった

2021年4月5日/ブラジル、サンパウロ州の墓地(ゲッティイメージズ)

保健政策研究所(FIOCRUZ)の報告によると、ほとんどの州のICU占有率は90%を超えているが、患者数は先週末頃から安定し始めたという。

いくつかの州は医療用酸素と鎮痛剤の不足を報告している。しかし、困難な状況にあるにもかからず、一部の州や都市は移動制限を緩和し始めている。

FIOCRUZのラゴ事務局長は、「移動制限の緩和は間違いであり、地方自治体の長はボルソナロ大統領の抵抗を恐れず制限を強化しなければならない」と述べた。

コロナウイルスを繰り返し軽視し、ワクチンに疑問を投げかけ、未確認の薬物療法を推奨してきた極右大統領の支持率は、パンデミック以来急落している。

ボルソナロ大統領は先日、2021年をコロナワクチン・イヤーにすると約束したが、接種は思うように進んでいない。保健省のデータによると、成人の約8%が1回目の接種を終えたものの、ワクチンの納品に送れが生じており、接種率は伸び悩んでいるという。

FIOCRUZは報告の中で、これまでにP.1を含む92種類の変異種を国内で検出したと述べた。P.1はアマゾナス州の都市マナウスで発生したと考えられている感染力の強い変異種である。ブラジルの研究者が分析したデータによると、P.1は今年1月時点で従来型にほぼ置き換わった可能性が高いという。

4月5日、リオデジャネイロの裁判所は、エドゥアルド・パエス市長が望んでいた学校の対面授業の再開を許可した。その数時間後、サンパウロ州で最も人口の多いカンピナスとソロカバの市長は、ドライブスルーシステムによるレストランや小売店の再開を許可した。

さらに、サンパウロ州のプロサッカーチームの幹部は5日の声明で、「4月9日までにリーグ戦を再開できると思っている」と述べた。「私たちは地方自治体の厳格な感染予防対策を順守し、選手とサポーターの安全を守りながらリーグを運営すると約束します」

2021年4月5日/ブラジル、首都ブラジリア、支持者に手を振るジャイール・ボルソナロ大統領(AP通信/エラルド・ペレス)
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