◎ロシュ・ゼマン大統領は先月行われた下院議会選挙の翌日、首都プラハの軍病院に緊急入院した。
11月28日、コロナウイルス検査で陽性と診断されたチェコのロシュ・ゼマン大統領は、先月の下院議会選挙で勝利した市民民主党(ODS)のペトル・フィアラ党首の首相就任を承認した。
現地メディアによると、ゼマン大統領とフィアラ党首は透明パネルで完全に隔てられていたという。フィアラ党首はパネルの向こう側にいるゼマン大統領に宣誓した。
ゼマン大統領は新首相を称賛し、「活躍を望んでいる」と述べた。
ゼマン大統領は下院議会選挙の翌日、首都プラハの軍病院に緊急入院した。病状の詳細は明らかにされていないが、何かしらの慢性疾患で体調を崩したと伝えられている。宣誓式は10月に行われる予定だった。
ODS、キリスト教民主党、TOP 09党で構成される野党連合は先月、与党ANO 2011をわずかの差で破った。
<チェコ2021下院議会選挙結果 定数200>
ODS連合:1,493,701票(27.8%)71議席 連
ANO 2011:1,458,121票(27.1%)72議席
チェコ海賊党:839,448票(15.6%)37議席 連
自由と直接民主主義:513,900票(9.6%)20議席
選挙後、ODSはチェコ海賊党との連立交渉をまとめ、ゼマン大統領の同盟国であるANO 2011のアンドレイ・バビシュ首相から政権を奪取した。地元メディアによると、連立に参加する政党は主要な政策で合意に達したという。
2014年から保守的なODSを率いているフィアラ新首相(57歳)は政治学の元教授であり、2012年から2013年まで教育大臣を務めていた。
一方、地元メディアによると、閣僚の承認日は明らかにされていないという。ゼマン大統領は宣誓式後の声明で、「12月13日までに閣僚候補と協議する」と述べた。
フィアラ首相は、「ANO 2011との引継ぎは先月完了しており、国の運営に空白が生じることはない」と強調した。