◎1カ月以上入院していたミロシュ・ゼマン大統領は退院直後のPCR検査で陽性と診断され、再入院した。
2021年8月26日/チェコ、首都プラハの大統領官邸入り口、ミロシュ・ゼマン大統領(Getty Images/AFP通信)

11月25日、チェコの現地メディアによると、1カ月以上入院していたミロシュ・ゼマン大統領は退院直後のPCR検査で陽性と診断され、再入院したという。

大統領府は25日午後の声明で、「ゼマン大統領は公邸に到着後PCR検査を受け、陽性と診断された」と明らかにした。

ゼマン大統領は10月10日、下院議会選挙の翌日、首都プラハの軍病院に緊急入院した。大統領の病状は明らかにされていなかったが、何かしらの慢性疾患で体調を崩したと伝えられている。

議会は26日に新首相の宣誓式を予定しているが、実施できるかどうかは不明。宣誓式は10月に行われる予定だったが、ゼマン大統領の入院で延期されていた。

軍病院は25日午前の声明で、「ゼマン大統領の入院継続を望んでいたが、症状が大幅に改善したため、大統領の意思を尊重し、退院を許可した」と述べた。

ゼマン大統領は大酒飲みのヘビースモーカーとして有名。現在は糖尿病の影響で車イスを使っている。

一方、下院議会選挙を制したリベラル政党3党で構成されるODS連合は、第3党のチェコ海賊党との連立交渉を成立させ、ANO 2011から政権を奪取した。

新首相にはODS連合のリーダーであるペトル・フィアラ議員が就任する予定。

<チェコ2021下院議会選挙結果 定数200>
ODS連合:1,493,701票(27.8%)71議席
ANO 2011:1,458,121票(27.1%)72議席
チェコ海賊党:839,448票(15.6%)37議席
自由と直接民主主義:513,900票(9.6%)20議席

チェコのコロナウイルス感染状況は10月中頃から急速に悪化した。保健当局によると、24日の新規陽性者数は25,949件、死亡者は104人、直近1週間の陽性者は1日あたり約16,000件。累計感染者数は総人口の20%に相当する約200万件、死亡者は32,000人を超えた。

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