Getty Images/トランプ大統領とファウチ博士

米国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長はワシントン・ポスト紙のインタビューの中で、「アメリカは非常に多くの傷を負った」と語った。

ファウチ博士はホワイトハウスコロナウイルス対策チームの最高顧問を務めており、トランプ大統領のウイルス軽視発言や政治姿勢をたびたび批判している

ファウチ博士は、トランプ大統領とジョー・バイデン氏のコロナ対策を比較し、アメリカがどこに向かっているか評価した。

ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、アメリカの累計感染者数は928万人超、累計死亡者は23.1万人。10月31日の新規陽性数は84,285件、死亡者は838人だった。

ホワイトハウス「博士はジョー・バイデンを支持した」

11月1日午後に公開されたワシントン・ポスト紙のインタビューで、ファウチ博士は次のように警告している。

アンソニー・ファウチ博士:
「秋と冬のシーズンに入ると、人々は間違った場所に配置され、屋内に留まり、あなたは恐らく危険な立場に立たされる」

アメリカは公衆衛生の慣行と行動に”突然の変化”をもたらす必要がある

二人の大統領候補の姿勢について質問されたファウチ博士はバイデン氏について、「公衆衛生の観点からウイルスを真剣に受け止めている」と述べた。

一方、トランプ大統領については、「別の観点からそれを見て・・・経済と国を再開した」と指摘した。

インタビュー記事公開後、ホワイトハウスは素早くファウチ博士を攻撃した。

ジャッド・ディアー副報道官はファウチ博士のコメントについて、「受け入れられず、全ての規範を破っている」と非難した。

ジャッド・ディアー副報道官:
「ファウチ博士はタスクフォースの最高顧問として戦略の変更を推進する義務がある。しかし、彼は代わりにメディアで大統領を批判し、ジョー・バイデンを支持しているとあからさまに主張した」

2020年4月13日 AP通信/ワシントンD.C.ホワイトハウス、アンソニー・ファウチ博士とトランプ大統領

両候補のコロナウイルスへの対応

コロナウイルスへの対応とそれに関連する対策や制限は大統領選挙の主要議題であり、有権者・メディア・世界がトランプ大統領とバイデン氏の発言に注目している。

バイデン氏はトランプ大統領のパンデミックへの対応を「犠牲者への侮辱」と呼んだ。

新たな封鎖の可能性を排除しないバイデン氏は自身が大統領に選出された場合、「科学の決定を尊重する」と約束した。

今週、バイデン氏はドライブインキャンペーン集会で次のように述べている。

ジョー・バイデン氏:
「私が勝ったとしても、パンデミックを終わらせるためには多くの努力が必要だ。これだけは約束する。私は初日から正しいことをする

一方、アリゾナ州グッドイヤーで集会を開催したトランプ大統領は、バイデン氏が大統領になれば、「より多くの封鎖と経済危機につながるだろう」と警告した。

ドナルド・トランプ大統領:
「ジョーに投票すると学校から子供が消える。卒業式は中止、結婚式は延期、感謝祭、クリスマス、独立記念日もなくなるだろう」

「ジョーは素晴らしい余生を送るだろう。彼が大統領になることはないから安心していい」

集会中、大統領は選挙について「トランプの超回復かバイデンの鬱病の選択」と述べた。

バイデン氏は関係機関のガイダンスに従い、社会的距離とマスク着用ルールを遵守したキャンペーン活動に終始してきた。

ワシントン・ポスト紙やWSJの世論調査などによると、バイデン氏は全国で主導権を握っているという。しかし、選挙の結果に大きな影響を与える激戦州の支持率差は拮抗しており、フロリダ、ペンシルベニア、アリゾナ、ミシガンなどの結果次第で、バイデン氏有利はあっさり崩れる可能性もある。

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