▽クルド人が支配する北部地域の政党は26日、共通の政治的ビジョンで合意に達した。
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シリア暫定政府のシャラア(Ahmed al-Sharaa、通称ジャウラニ)大統領は27日、クルド人が求めている地方分権制を拒否し、「そのような考えは国家を統一するという国民の願いに反する」と表明した。
大統領府の報道官は声明で、「国民の合意なしに、クルド人が治める地域の自治権を認めることはないし、分離主義的な考えを容認することもない」と述べた。
また報道官は「シリア領土と国民の統一は譲れない一線、レッドラインである」と強調した。
クルド人が支配する北部地域の政党は26日、共通の政治的ビジョンで合意に達した。
この会合には米政府の高官も出席。クルド人自治政府は声明で、「アサド政権追放後のシリアにおいて、将来の憲法にクルド人の民族的権利の尊重を明記することを要求する」と表明した。
また同政府は「クルド人共同の政治的ビジョンが策定され、分権化された民主国家としてのシリアにおけるクルド人問題の正当な解決に向けた集団的意志が確認された」と述べた。
暫定政府は先月、米政府の支援を受けるクルド人自治区の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」と国家機関を統合することで合意した。
SDFは2015年以来、シリア北部のクルド人自治区を支配している。
クルド当局はシャラア氏の民主化政策に理解を示す一方、自治権は維持すると主張してきた。