▽ムスリム同胞団はアラブ世界で最も古く、最も影響力のあるイスラム組織のひとつである。
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ヨルダン当局が穏健派イスラム組織「ムスリム同胞団」を非合法化し、その資産を没収した。内務省が23日、明らかにした。
それによると、ムスリム同胞団のメンバーが破壊工作計画に関連していることが判明したため、首都アンマンの事務所などを差し押さ、銀行口座も凍結したという。
ムスリム同胞団はコメントを出していない。
現地メディアによると、アンマンの中心部にあるムスリム同胞団の事務所に警察が入ったという。逮捕者が出たという情報はない。
ムスリム同胞団はアラブ世界で最も古く、最も影響力のあるイスラム組織のひとつである。
ヨルダン当局は先週、ムスリム同胞団のメンバー16人を逮捕したと発表した。
16人はレバノンで軍事訓練を受け、資金を調達し、ヨルダン国内でロケットやドローンなどによるテロ攻撃を計画していたとされる。
当局はこの計画について、ムスリム同胞団が2024年に計画したテロ攻撃に関連していると主張した。
ムスリム同胞団は声明で疑惑を否定。「同団体は常に平和的な政治路線を追求しており、ヨルダン支部は数十年にわたり合法的に活動してきた」と強調した。
内務省は23日の声明で今回の措置について、「ムスリム同胞団の活動はすべて禁止され、そのイデオロギーを推進する者は責任を問われることになる」と述べた。
検察の令状に基づき、多数の治安要員がムスリム同胞団の事務所に踏み込み、家宅捜索を行った。ロイター通信は警察筋の話しとして、「証拠隠滅を図った痕跡がみられる」と伝えている。
ムスリム同胞団系野党である「イスラム行動戦線(IAF)」は昨年9月の議会選で全議席の2割を獲得した。