▽米国はどの国よりも多くの対外援助を行っており、この2年間で1000億ドルを超える予算を計上した。
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アフリカ西部・コートジボワールがトランプ米政権の対外援助停止でイスラム過激派の圧力に直面している。
米国はコートジボワール北部のマリやブルキナファソ国境の対テロ対策を支援するため、年間2000万ドルを提供してきた。
マリ、ブルキナ、ニジェールなど、サヘル地域の国々で暴力が記録的なレベルに達し、数百万人が避難を余儀なくされる中、トランプ政権はこの地域に対する対外援助を停止した。
地元住民は自分たちが見捨てられたのではないかと心配している。
外交官や人権団体は援助打ち切りがテロ対策の努力を危うくし、ロシアの民間人軍事会社ワグネルに助けを求める国もあるこの地域での米国の影響力を弱めることになると警告している。
コートジボワール北部のある集落では米国の資金援助によって、若者たちが職業訓練を受けられるようになり、マリの過激派が侵入できないよう柵が設置され、牛を放牧できる公園も造られた。
この結果、地域の治安は大幅に改善。政府の公共サービスも行き届くようになり、インターネット網も整備された。
一方、フランス政府は先月、西アフリカと中央アフリカ全域で軍備縮小が進む中、コートジボワールの軍事基地の管理権を返還し、80人の兵士を主に訓練目的で駐留させると発表した。
アフリカ西部で軍事政権の支配下に置かれるマリ、ブルキナ、ニジェールは駐仏軍を追放。セネガルとチャドも国外退去を発表している
これらの軍政は米国とのつながりも断ち、ロシアに急接近、マリ軍政はワグネルと契約を結び、民間人を巻き込みながら過激派を掃討している。
しかし、多くの専門家がサヘル地域の治安について、「改善するどころか悪化している」と指摘している。
米国はどの国よりも多くの対外援助を行っており、この2年間で1000億ドルを超える予算を計上した。
トランプ政権は最終的に国際開発庁(USAID)の対外援助契約の8割とその予算600億ドルを削減した。