▽EUも南アフリカも第2次トランプ政権が発足してから1カ月半の間でかなりの圧力を感じてきた。
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EUは13日、グリーンエネルギーとワクチン生産を支援するため、南アフリカに47億ユーロ(約7550億円)を投資すると発表した。
欧州理事会のコスタ(Antonio Costa)常任議長と欧州委員会のフォンデアライエン(Ursula von der Leyen)委員長は南ア・ケープタウンでラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領と会談。この投資と新たな貿易協定に関する協議を開始することで合意した。
また3首脳はトランプ米政権が高圧的な政策を推し進める中、国際協力を強化する重要性を強調した。
一方、トランプ(Donald Trump)米大統領はEUとの貿易戦争をエスカレートさせるため、欧州のワイン、シャンパン、蒸留酒に200%の関税を課すとソーシャルメディアに投稿した。
フォンデアライエン氏は記者会見で、トランプ氏の最新の脅しに言及し、「我々は我々の利益を守るために必要な措置を講じる用意がある」と語った。
またフォンデアライエン氏は「同時に、交渉の余地があることも強調したい」とした。
ラマポーザ氏もトランプ氏を念頭に置き、「今回の会談は世界的に不確実性が高まっているときに行われた」と述べた。
EUも南アフリカも第2次トランプ政権が発足してから1カ月半の間でかなりの圧力を感じてきた。
トランプ氏は先月、南アへの全ての資金提供を削減する大統領令に署名。ラマポーザ政権が少数派である白人を差別し、パレスチナ自治区のイスラム組織ハマスやイランなど、世界の「悪者」を支援していると非難した。
南ア出身で米政府効率化省(DOGE)を率いるマスク(Elon Musk)氏もラマポーザ政権が白人を不当に扱い、「人種差別的な法律を公布した」と主張している。
米国はエイズ救済大統領緊急計画(PEPFAR)を通じて南アのHIVプログラムに資金を提供しており、昨年は約4億4000万ドルを援助した。