▽フランスはジブチを除くアフリカのすべての基地でのプレゼンスを大幅に削減することを目指している。
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フランス軍は7日、アフリカ西部・セネガルにある2つの軍事施設をセネガル軍に引き渡した。
セネガルのファイ(Bassirou Diomaye Faye)大統領は24年11月、駐フランス軍基地を閉鎖する意向を示し、翌月、ソンコ(Ousmane Sonko)首相が国内にあるすべての外国軍基地を閉鎖すると発表した。
フランスはジブチを除くアフリカのすべての基地でのプレゼンスを大幅に削減することを目指している。
在セネガル・フランス大使館は声明で、「フランスは3月7日、2つの軍施設と兵舎をセネガル側に引き渡した」と明らかにした。
それによると、24年夏の時点で返還の準備は整っていたという。
フランス政府は先月、セネガルと委員会を立ち上げ、撤退任務を開始した。フランス軍は最近、首都ダカールの基地で働いていた162人のセネガル人を解雇している。
ソンコ政権は多くの市民が抑圧的な植民地時代の遺産とみなすフランス軍の駐留に対し、強硬な姿勢をとっている。
アフリカの大部分を植民地支配していたフランスは黒人を卑下し、高圧的なアプローチをとっていると批判され、各国の首脳から反感を買ってきた。
フランス軍はすでにアフリカ西部・マリ、ブルキナファソ、ニジェール、チャドから部隊を撤退させている。
軍事政権の統治下にあるマリ、ブルキナ、ニジェールはフランスや米国との関係を断ち、サヘル諸国連合(AES)を形成してロシアに接近。マリ軍政はロシアの民間軍事会社ワグネルと契約を結び、一般市民を巻き込みながら過激派を掃討している。
しかし、国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系組織によるテロ攻撃は一向に収まらず、勢いを増しているように見える。
国連によると、この3カ国と周辺地域では過去1年で数千人が死亡、200万人以上が国外に逃亡し、その多くが西欧への亡命を目指している。