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▽旅客機の乗客乗員64人とブラックホークの乗員3人全員が死亡した。
2025年1月30日/米ワシントンDC、アメリカン航空の旅客機と米軍ヘリが墜落したポトマック川(AP通信)

ワシントンDC近郊のポトマック川上空で旅客機と米軍ヘリが衝突した事故について、遺族の1人が19日、連邦航空局(FAA)と陸軍を相手取り、2億5000万ドル(約378億円)の賠償を求める訴訟を起こしたと明らかにした。

アメリカン航空の子会社「PSA航空」のボンバルディア製リージョナルジェットは1月29日の午後9時頃、レーガン空港に着陸しようとしたところ、米軍のH-60ヘリコプター(ブラックホーク)と空中で衝突。同機はカンザス州ウィチタからレーガン空港に向かっていた。

旅客機の乗客乗員64人とブラックホークの乗員3人全員が死亡した。

この事故で夫を亡くした女性の代理人弁護士は記者団に対し、「これは起こるべくして起こった人災であり、飛行機に乗っていた故人は自分では防ぎようのない悲劇に巻き込まれ命を落とした」と語った。

それによると、代理人は18日、連邦不法行為請求権法に基づき、FAAと陸軍に対して、2億5000万ドルの賠償を求める2つの請求書を提出したという。

代理人はDC地方裁判所に訴状を提出、2組織に賠償を求めている。

また代理人は事故が発生した空域を管理する空港及び航空会社(デルタ航空とみられる)に対する調査も開始したと明らかにした。

国家運輸安全委員会(NTSB)は事故原因を特定しておらず、調査を進めている。

代理人は今回の事故について、「防ぐことができた」とし、「管制室と航空会社も乗客を守るための予防措置を講じなかった」と主張した。

FAAと陸軍はコメントを出していない。

NTSBのホーメンディ(Jennifer Homendy)委員長は先週、ブラックホークの乗組員は衝突が差し迫っていることを察知できていなかったと可能性がある」と述べていた。

それによると、墜落の数秒前、ブラックホークの乗組員は高度計から高度に関する誤った情報を得た可能性があるという。

ホーメンディ氏は初期の報告書を引用し、「パイロットの1人は300フィート、もう1人は自分たちが200フィート地点を飛行していると思っていた兆候がみられる」と述べていた。

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