▽SDFは米政府の支援を受け、シリアにおけるイスラム国(ISIS)との戦いで主導的な役割を果たしてきた。
シリア暫定政権は19日、クルド人自治区の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」を軍に統合するという案を支持し、SDFが単独でクルド人自治区の統治を継続することに反対すると表明した。
カスラ(Murhaf Abu Qasra)国防相はロイター通信の取材に対し、「SDFはこの複雑な問題を先延ばしにしようとしている」と批判した。
SDFは米政府の支援を受け、シリアにおけるイスラム国(ISIS)との戦いで主導的な役割を果たしてきた。
その先頭に立つのはクルド人民防衛部隊(YPG)で、NATO加盟国のトルコはこれをテロ組織に指定しているクルド労働者党(PKK)の同盟組織とみなしている。
カスラ氏はロイターに、「SDFの統合に賛成するが、独自の部隊を維持し、クルド人自治区の統治を継続することには反対だ」と述べた。
SDFは先月初めにアサド旧政権が崩壊して以来、暫定政権とこの問題について協議してきた。
SDFのアブディ(Mazloum Abdi)司令官は先週、サウジ国営メディアのインタビューで、「我々は自治権の維持を求めている」と語った。
またアブディ氏は「SDFは国防省との統合に前向きだが、解散せず、その機能を維持することが条件である」と述べていた。
カスラ氏は19日、この提案を拒否した。「我々はSDF部隊が国防省に加わり、その中で各地に部隊として配備することを計画しています...」
SDFは先月末、シリア北部のトルコ国境付近の領土を奪還するため、トルコ政府が支援するシリア国民軍(SNA)に対する反攻を開始した。
それ以来、シリア北部では散発的な戦闘が続いている。