▽RSFによるドローン攻撃は13日から始まり、国内最大のメロウェダムなど、複数の発電施設が被害を受け、北部の広い範囲で停電が発生した。
アフリカ北東部・スーダンの準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が軍事政権の支配地域にドローン攻撃を仕掛け、停電が発生した。現地メディアが18日に報じた。
それによると、RSFによるドローン攻撃は13日から始まり、国内最大のメロウェダムなど、複数の発電施設が被害を受け、北部の広い範囲で停電が発生したという。
18日には東部の発電所が攻撃を受け、少なくとも3州で停電が発生したと伝えられている。
軍政とRSFは23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1300万人以上が避難を余儀なくされ、うち300万~350万人が周辺国に逃れたと推定されている。
激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。
RSFはハルツームを含む国土の半分を支配している。
停電は軍政が支配する地域で発生し、復旧作業が進められている。RSFが支配する地域はほぼ全て停電している。
ロイター通信によると、停電の影響を受けている地域には数百万人の国内避難民が住んでいる。
地元の人権団体はSNSに声明を投稿。「電力インフラへの攻撃は人道状況を劇的にさせる、非人道的な行為である」と非難した。