▽国営テレビはわずか3日間で4000人以上がボランティア警察に志願したと報じている。
ニカラグア政府は17日、1400人以上の覆面をした民間人をボランティア警察として受け入れ、宣誓させた。
人権団体は独裁者のオルテガ(Daniel Ortega)大統領がこの部隊を使って準軍事組織を立ち上げるのではないかと懸念している。
野党はこの部隊について、「オルテガに忠誠を誓う民間人の武装を認め、制度化する試みである」と非難した
それによると、新兵の中には2018年に発生した反政府デモの弾圧に加担した者が多数含まれているという。
国営テレビはわずか3日間で4000人以上がボランティア警察に志願したと報じている。
与党・サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)が支配する国会は昨年、オルテガ氏と妻のムリジョ(Rosario Murillo)副大統領を「共同大統領」とする憲法改正案を全会一致で承認。その他様々な法案をあっという間に可決し、夫婦独裁体制を確立した。
国家警察の長官は17日に行われたボランティア警察の宣誓式で、「この新組織は既存の警察官をサポートするものであり、平和と安全を守るという使命を達成するために、手を取り合って切磋琢磨していこう」と語った。
オルテガ氏は2018年の反政府デモを鉄の拳で打ち負かして以来、5000以上のNGOを閉鎖または非合法化し、野党政治家を含む数千人を恣意的に逮捕・投獄してきた。
弾圧に屈したカトリック教会やNGO施設などは軒並み差し押さえられている。
2018年の弾圧以来、数十万人が国外に流出。その大半が隣国コスタリカに渡り、米国を目指している。