▽ハイチはここ数十年の慢性的な政情不安、独裁政権、自然災害などにより、アメリカ大陸で最も貧しい国のひとつとなっている。
中米ハイチの主要インターネットプロバイダーであるディジセル(Digicel)は15日、首都ポルトープランス近郊で発生した火災により、一部地域へのインターネット通信が遮断されていると報告した。
火災の原因は明らかになっていない。
ディジセルはX(旧ツイッター)に声明を投稿。「技術チームが現場で対応に当たっている」と書いた。
ディジセルは国営プロバイダーNATCOMと並ぶハイチの主要プロバイダーである。
AP通信によると、ポルトープランス近郊の電波塔近くで火災が発生したとみられる。ギャングが関連しているかは分からない。
ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
ポルトープランスでは2年以上前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。
ポルトープランスの80~90%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。
ポルトープランスと周辺地域の暴力は昨年10月頃から激化。中部アルティボニット県では地元のギャングが複数の地区を襲撃し、市民少なくとも115人を虐殺した。逮捕者は出ていない。