▽エルドアン政権は2021年、欧州評議会の国際人権条約であるイスタンブール条約から離脱し、女性の権利団体や欧米諸国から猛批判を浴びた。
トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は13日、2025年を「家族の年」と呼び、LGBTQ+(性的少数者)を打ち負かし、出生率を向上させると誓った。
エルドアン氏は記者会見で、「強い家族が強い国家への道を開くことは歴史が証明している」と強調。若い家族を支援し、出生率を向上させるための一連の財政措置を発表した。
エルドアン政権は2021年、欧州評議会の国際人権条約であるイスタンブール条約から離脱し、女性の権利団体や欧米諸国から猛批判を浴びた。この条約は2011年にイスタンブールで調印された。
エルドアン氏は同性愛者を「ポンコツ」「変態」などと呼んだことがある。
エルドアン氏は13日、LGBTコミュニティを外国勢力であるかのように描写した。
トルコの主要な反体制派はクルド系コミュニティだが、LGBTコミュニティも近年、政府とその支持者による標的の1つになっている。
プライドパレードは2015年以来禁止されており、参加した人々は警察の取り締まりに直面している。一方、反LGBT集会は政府の支援を受けている。
エルドアン氏は人口増加率が「憂慮すべきレベル」で低下していると強調。「トルコは血を失っている」と述べ、2007年に自身が要求した「家族には少なくとも3人の子供を」という言葉を想起した。
またエルドアン氏は晩婚化と離婚率の上昇を懸念材料として挙げ、LGBTコミュニティの存在がその主な原因であると主張した。
トルコの年間人口増加率は2015年の2.53%から24年は0.23%に低下した。