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▽警察は声明で、「元ギャングのリーダーが容疑者から武器を受け取ったと自白し、逮捕に至った」と述べた。
2024年8月19日/ハイチ、首都ポルトープランス、政府に抗議するデモ(AP通信)

中米ハイチの捜査当局がギャングに武器を提供したとして元国会議員を逮捕した。警察が13日、明らかにした。

それによると、逮捕されたのは首都ポルトープランスの元国会議員プロファン・ビクター(Prophane Victor)容疑者。12日に逮捕・送検されたという。

警察は声明で、「元ギャングのリーダーが容疑者から武器を受け取ったと自白し、逮捕に至った」と述べた。

国連が昨年公表した報告書によると、容疑者は2016年の議会選で勝利するため、選挙区の若者たちを武装させ始めたという。若者たちは最終的にポルトープランスを代表するギャングのひとつ「グラン・グリフ」を結成した。

国連は容疑者が2020年の選挙期間中に交わされた約束が果たされなかったとしてグラン・グリフと対立したと指摘。それ以来、当局は容疑者がグラン・グリフと対立するギャングを支援してきたとしている。

カナダは2023年6月、米国は2024年9月に容疑者が「深刻な人権侵害を犯した」ギャングを支援しているとして制裁を科した。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

首都ポルトープランスでは2年以上前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。

ポルトープランスの80~90%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。

ポルトープランスと周辺地域の暴力は昨年10月頃から激化。中部アルティボニット県ではグラン・グリフが複数の地区を襲撃し、市民少なくとも115人を虐殺した。逮捕者は出ていない。

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