▽ボルソナロ氏は23年1月8日の議会襲撃事件を企てた疑いで刑事告発されている。
ブラジルのボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領が1月20日の米大統領就任式に出席するため、裁判所にパスポートの返還を求めている。
ボルソナロ氏は8日、X(旧ツイッター)への投稿で、トランプ(Donald Trump)大統領から招待を受けたと明らかにした。
ボルソナロ氏は23年1月8日の議会襲撃事件を企てた疑いで刑事告発されている。
ブラジル連邦警察は昨年11月、22年の大統領選の結果を覆すためにクーデターを企てた疑いで、ボルソナロ氏ら37人の起訴を求める捜査報告書を最高裁判所に提出。警察は翌月、ボルソナロ氏の側近であるブラガネット(Walter Braga Netto)元国防相を逮捕した。
裁判所はボルソナロ氏が高飛びする可能性があるとして、24年2月にパスポートを没収した。
ロイター通信はボルソナロ氏の報道官の話しとして、「ボルソナロ氏は就任式に出席するつもりで準備している」と報じた。
ボルソナロ氏はXへの投稿で、「招待を受けて光栄だ」と表明。弁護士が最高裁のジモラエス(Alexandre de Moraes)判事に対し、パスポートの返還を求めたと明らかにした。
トランプ氏の事務所はボルソナロ氏の招待に関するコメントを出していない。
ボルソナロ氏の支持者たちは23年1月8日、ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領の就任に抗議し、連邦議会、最高裁、大統領府に押し入った。
暴徒たちは機動隊のバリケードを飛び越え、屋根によじ登り、窓を割り、室内を荒らしまわった。
ボルソナロ氏は最後まで選挙結果を認めず、ルラ氏の就任式にも出席しなかった。