◎アサド前大統領は先週、タハリール・アルシャーム機構(HTS)率いる反体制派による電光石火の攻勢に対応できず、ロシアに逃亡した。
2024年12月16日/米フロリダ州、トランプ次期大統領(AP通信)

米国トランプ(Donald Trump)次期大統領は16日、NATOの同盟国であるトルコがシリアの旧アサド政権崩壊を後押ししたという考えを示した。

トランプ氏はフロリダ州の邸宅マー・ア・ラゴの記者団に対し、旧アサド政権の崩壊を「トルコによる非友好的な乗っ取り」と評した。

アサド(Bashar Assad)前大統領は先週、タハリール・アルシャーム機構(HTS)率いる反体制派による電光石火の攻勢に対応できず、ロシアに逃亡。これにより、50年にわたるアサド一族の独裁に終止符が打たれた。

トランプ氏は会見の中で何度もトルコを称賛した。「トルコは非常に賢いと思う。トルコは多くの人命を失うことなくシリアを占領した。私はアサドが虐殺者であると断言する。あいつはとんでもない奴だ...」

トルコは長年に渡って、旧アサド政権と敵対する反体制派のひとつであるシリア国民軍(SNA)を支援してきた。

SNAは北西部に拠点を置き、HTSとは全く異なる組織である。

米政府も内戦が勃発して以来、クルド人自治区民兵組織「シリア民主軍(SDF)」に支援を提供してきた。SDFは米政府の支援を受け、シリアにおけるイスラム国(ISIS)との戦いで主導的な役割を果たしてきた。

シリア北東部には現在、約900人の米兵が駐留している。

トランプ氏は前政権時代、この撤退を求めていたが、同盟国の反対を受け、撤退を見送っていた。

トランプ氏は記者から「撤退を求める方針に変わりはないか?」という質問を受け流し、「トルコがシリアを良い方向に導くだろう」と主張した。

またトランプ氏はシリアの未来に「興味がない」と述べ、「誰も知らないし、私はかかわらない」と述べた。

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