◎国営メディアによると、PKの判定でファンが激怒し、乱闘に発展。治安部隊が催涙ガスを使用して暴徒を打ち負かしたという。
アフリカ西部・ギニアで開催されたサッカーの試合で、審判の判定をめぐってファンが衝突し、子供を含む少なくとも56人が死亡した。軍政当局が2日、明らかにした。
それによると、事件は第2の都市ンゼレコレのサッカー場で1日午後に発生。最高指導者のドゥンブヤ(Mamady Doumbouya)大佐を称えるサッカー大会の決勝戦でファン同士が衝突した。
軍政の報道官はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「大混乱の中、犠牲者が出た」と書き込んだ。
国営メディアによると、PKの判定でファンが激怒し、乱闘に発展。治安部隊が催涙ガスを使用して暴徒を打ち負かしたという。
国営テレビは「PK判定にサポーターが激怒し、石を投げ、クラッシュした」と報じた。乱闘はサッカー場の外に広がった。
報道によると、死亡が確認された56人のうち数人は子供。数十人が病院に搬送されたという。
SNSで拡散した動画にはスタジアムの一角にいたファンが叫び、審判に何かを投げる様子が映っていた。その後、スタジアムから多くの人々が逃げ出し、大混乱になった。
軍当局は、大混乱の責任者を特定するための調査を行っている。
国会から追放された野党連合は声明で、「この大会はドゥンブヤの違法で不適切な政治的野望への支持を集めるために開催された」と非難した。
軍は2021年のクーデターでコンデ(Alpha Conde)大統領を追放。陸軍特殊部隊を率いるドゥンブヤ氏が最高指導者兼大統領に就任した。
ドゥンブヤ氏は25年初頭までに民主的な選挙を行うと約束している。