◎警察は6月、乱暴行為、暴力、扇動、偏見を助長する意図のある集会を開いたとして、ティンバ氏らを逮捕した。
アフリカ南部・ジンバブエの裁判所は27日、野党指導者と34人の活動家に対し、執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。
野党「変革のための市民連合(CCC)」のティンバ(Jameson Timba)党首と活動家たちは5か月以上勾留されていた。
首都ハラレの裁判所はティンバ氏に執行猶予付きの禁固2年、活動家たちに同じく執行猶予付きの禁固数カ月の有罪判決を言い渡した。
検察は実刑判決を求めていた。
警察は6月、乱暴行為、暴力、扇動、偏見を助長する意図のある集会を開いたとして、ティンバ氏らを逮捕。裁判所は9月に治安紊乱罪について無罪を言い渡していた。
ティンバ氏の弁護団によると、ティンバ氏らは当時、アフリカ連合(AU)の記念日である「アフリカの子どもの日」を記念してバーベキューを行っていたという。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルはこの摘発を「弾圧」と非難。「平和的集会と表現の自由を侵害するものであり、何人かの活動家は拘置所で拷問を受けたと証言している」と明らかにしていた。
ジンバブエを37年間統治した与党ZANU-PF(ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線)のムガベ(Robert Mugabe)前大統領は2017年の軍事クーデターで失脚。その右腕であった権威主義者のムナンガグワ(Emmerson Mnangagwa)氏が翌年の大統領選で初当選を果たした。
ムナンガグワ政権は野党政治家、活動家、政府に批判的なメディアに嫌がらせをしたり、恣意的に逮捕したりするなど、権威主義的な傾向を強めている。