◎パキスタンは現在、過去最悪の経済危機に直面している。
パキスタンのシャリフ(Shehbaz Sharif)首相は12日、国際通貨基金(IMF)による新たな70億ドル(約1兆円)の融資を受ける資格を得るために設定した条件をすべて満たしたと明らかにした。
シャリフ氏は首都イスラマバードの閣議で、IMFが設定した条件を遵守した財務省やその他アドバイザーを称賛した。
またシャリフ氏は救済を受けられるよう支援してくれた中国政府にも謝意を示したが、それ以上の詳細については明言を避けた。
パキスタンとIMFは今年7月、この融資について、スタッフレベルで合意した。融資にはIMF理事会の承認が必要である。
IMFはパキスタンに対し、歳出を抑え、税金を見直し、エネルギー補助金を廃止するよう求めていた。
シャリフ政権はすでにこの要求を実行しており、人口の大多数を占める中低所得者層の多くが電気・ガス代の支払いに苦労し、国民の間で懸念が高まっている。
財務省は12日の声明で、「IMFが提示した条件はすべて、友好的に解決した」と述べた。
パキスタンは現在、過去最悪の経済危機に直面している。シャリフ氏は今回の歳出削減計画で、今後数年間のうちに外国の借款への依存を減らすことができると期待を表明している。
IMF理事会がこれを承認すれば、70億ドルを37カ月かけて融資することになる。