◎ワイン氏は2021年の大統領選に出馬。何度も自宅軟禁下に置かれ、集会を禁じられるなど、厳しい戦いを強いられながらも選挙戦を戦い抜き、同国で最も有名な野党政治家のひとりになった。
警察との対決中に催涙ガス弾を足に受け負傷したウガンダの野党党首ボビ・ワイン(Bobi Wine、本名:ロバート・キャグラニ)氏が4日、病院を退院した。
ワイン氏の政党「国家統一プラットフォーム(NUP)」は3日、首都カンパラ郊外で政府与党に抗議するデモを開催。機動隊と言い争いになり、催涙ガス弾を浴びた。
ワイン氏を激励したカンパラの市長は4日、AFP通信の取材に対し、「ワイン氏は催涙ガス弾の破片を取り除く手術を受けた」と語った。
NUPは前日、「ムセベニ(Yoweri Museveni)大統領に忠誠を誓う治安部隊がワイン氏の命を狙った」とX(旧ツイッター)に投稿していた。
野党や活動家たちはムセベニ政権が反対派を弾圧していると非難しているが、ムセベニ氏はこれを否定している。
ワイン氏は2021年の大統領選に出馬。何度も自宅軟禁下に置かれ、集会を禁じられるなど、厳しい戦いを強いられながらも選挙戦を戦い抜き、同国で最も有名な野党政治家のひとりになった。
ワイン氏の弁護士はAFPに対し、「3日の事件はワイン氏を狙ったものであり、警察は意図的に危害を加えようとした」と語った。
それによると、機動隊が放った催涙ガス弾がワイン氏のそばで破裂し、その破片がワイン氏の足を切り裂いたという。警察はこのデモに参加した市民4人を逮捕したと伝えられている。
一方、地元ラジオ局はNPU関係者の話しとして、「昨夜、正体不明のスパイがワイン氏の病室に忍び込もうとしたため、医師に退院を要求した」と報じた。
それによると、このスパイとされる人物は病院にワイン氏の診断書を見せてほしいと要求。病院はこれを拒否したという。