◎スーダンは2016年、サウジアラビアとの連帯を示すために、イランとの国境を断絶。しかし、両国は昨年10月、国交を再開することで合意した。
スーダン軍政を率いるブルハン将軍(Getty Images)

スーダン軍政の指導者であるブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)将軍が21日、紅海沿岸の都市ポートスーダンで駐イラン大使と会談した。

国営メディアによると、ブルハン氏は同日、イランの首都テヘランに駐大使を派遣したという。

スーダンは2016年、サウジアラビアとの連帯を示すために、イランとの国境を断絶。しかし、両国は昨年10月、国交を再開することで合意した。

軍政は昨年4月以来、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」と戦争状態にあり、同盟国を求めて奔走していた。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の3割にあたる約1800万人が食料不足に喘ぎ、1万4000人以上が死亡、3万人以上が負傷したと推定されている。

国際的な人道・開発援助の非政府組織「ワールド・ビジョン」は先月、75万人以上が今後数カ月以内に餓死する恐れがあると警告した。

ポートスーダンは首都ハルツームで戦闘が始まって以来、軍政の拠点となっている。

イラン外務省は21日、駐スーダン大使がテヘランに到着したと明らかにした。

サウジは2016年、同国で著名なシーア派指導者が処刑された後、在イラン大使館が襲撃されたことを受け、イランとの国交を断絶。当時のスーダン政府はこれに連帯を示す形でイランと断交した。

それから7年後、サウジとイランは中国の仲介による国交を回復。イランはそれ以来、近隣のアラブ諸国との関係強化に努めている。

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