◎イギリスへの亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの移民の多くが頼りないゴムボートやボロボロの船でドーバー海峡横断に挑戦する。
フランスからイギリスに向かっていた移民ボートが転覆し、4人が死亡した。仏沿岸警備隊が12日、明らかにした。
それによると、仏海軍の哨戒艇が12日未明、フランス北部の海岸沖で転覆したボートを発見したという。
海軍の巡視艇、ヘリコプター、沿岸警備隊、地元の漁船が救助に当たった。沿岸警備隊によると、63人が救助され、北部海岸の仮設テントで手当てを受けているという。
その後、海軍の巡視艇が4人の遺体を発見・収容した。
地元テレビ局は当局者の話しとして、「生存者のひとりは約70人が乗っていたと証言している」と報じた。
救助された人々の国籍は明らかにされていない。
イギリスへの亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの移民の多くが頼りないゴムボートやボロボロの船でドーバー海峡横断に挑戦する。
フランスの海事当局は12日、ウェブサイトに声明を投稿。「英仏海峡をボートで渡るのは危険であり、計画している人は再考してほしい」と呼びかけた。
ドーバー海峡は世界で最も混雑する水路のひとつであり、毎日600隻以上の商船が航行している。
今年ドーバー海峡を横断した移民は6月初めの時点で約1万800人。昨年同期比で42%増となっている。
昨年ドーバー海峡を横断した移民は約3万人。22年の4万5000人超から大幅減となった。21年は約2万8000人、20年は約8500人。