◎ベリルは先週、カテゴリー4の勢力でカリブ海諸国を通過。これまでにジャマイカで2人、グレナダで3人、セントビンセント・グレナディーンで3人、ベネズエラで3人の死亡が確認されている。
2024年7月2日/ジャマイカ、首都キングストン郊外、ハリケーン・ベリルに備える住民(AP通信)

国連は11日、ハリケーン・ベリルがカリブ海諸国に壊滅的な被害をもたらし、被災地への食料支援に少なくとも900万ドル(約14億3000万円)が必要であると明らかにした。

ベリルは先週、カテゴリー4の勢力でカリブ海諸国を通過。これまでにジャマイカで2人、グレナダで3人、セントビンセント・グレナディーンで3人、ベネズエラで3人の死亡が確認されている。

<ハリケーンの勢力>
▽カテゴリー1:風速 33~44(m/s)
▽カテゴリー2:風速 43~49(m/s)
▽カテゴリー3:風速 50~58(m/s)
▽カテゴリー4:風速 58~70(m/s)
▽カテゴリー5:風速 70~(m/s)

国連によると、ベリルの影響を受けた数カ国で数万人が生計を、数千人が住居を失ったという。

セントビンセント・グレナディーンのゴンサルベス(Ralph Gonsalves)首相は11日、記者団に対し、「ベリルがもたらしたハルマゲドンにより、わずか数時間で島全体が壊滅した」と語った。

またゴンサルベス氏は「公共施設、インフラ、住宅、海岸線、漁船、全てが消し飛んでしまった」と述べ、国際社会に支援を呼びかけた。

ベリルは7月1日にグレナダに上陸し、近隣の島々の送電網や水道インフラを破壊。貧しい地域の住民が生活の糧としていた家畜や漁具を奪った。

グレナダ政府は「今後6ヶ月間、被災した人々を養う必要がある」と指摘。ベリルが同国のいくつかの島の建物の90%を破壊したと明らかにした。

国連も支援の嘆願に加わり、食料支援に必要とされる最低900万ドルのうち500万ドルはグレナダに、残りはセントビンセント・グレナディーンに送る必要があると表明。約4万3000人に食料などを提供することになると述べた。

各国の被害の全容は明らかになっていない。一部の専門家は全体の被害額を数十億ドルと見積もっている。

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