◎ベリルは先週、カテゴリー5まで急成長し、4日遅くにジャマイカに最接近。同国南部を通過した際には風速70メートル超を記録した。
2024年7月2日/ジャマイカ、首都キングストン郊外、ハリケーン・ベリルに備える住民(AP通信)

ジャマイカ政府は8日、大型ハリケーン・ベリルが640万ドル(約10億円)以上の農作物とそれを支えるインフラを破壊したと明らかにした。

ベリルは先週、カテゴリー5まで急成長し、4日遅くにジャマイカ最接近。同国南部を通過した際には風速70メートル超を記録した。

ジャマイカの農業省は声明で、「被害の全容はまだ明らかになっていないが、現時点で野菜、ヤムイモ、キャッサバ、バナナ、マンゴーなど、少なくとも640万ドル相当の農作物がダメになった」と明らかにした。

また同省は「少なくとも2つの農業地帯で生産するバナナとオオバコが壊滅的な被害を受けた」と述べた。

それによると、2つの地域に植えられているバナナとオオバコの木の85%が根こそぎ倒れたり、へし折れたりしたという。

ベリルはジャマイカ南岸を通過後、英領ケイマン諸島、メキシコ、米テキサスでも記録的な暴風雨をもたらした。

ジャマイカ南部の集落でヤムイモを生産する農家はAP通信の取材に対し、「農地と収穫したイモ、全てがダメになった」と述べ、政府に支援を求めた。

中央政府は現在、各自治体と連携して被害を調査している。

ベリルは中南米諸国に暴風雨をもたらした後、熱帯低気圧となり、8日、米テキサス州を襲った。

<ハリケーンの勢力>
▽カテゴリー1:風速 33~44(m/s)
▽カテゴリー2:風速 43~49(m/s)
▽カテゴリー3:風速 50~58(m/s)
▽カテゴリー4:風速 58~70(m/s)
▽カテゴリー5:風速 70~(m/s)

これまでにジャマイカで2人、グレナダで3人、セントビンセント・グレナディーンで3人、ベネズエラで3人の死亡が確認されている。

国連のデュジャリック(Stephane Dujarric)報道官は8日、セントビンセント・グレナディーン、グレナダ、ジャマイカにチームを派遣し、地元当局を支援していると明らかにした。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク