◎パレスチナ側の死者は3万8000人近くに達し、今も増え続けている。
イスラエル・テルアビブ中心部の通りで29日、ガザ紛争の終結と人質解放を求めるデモ行進が行われ、数万人が参加した。
一方、レバノンの首都ベイルートに拠点を置くイスラム組織ハマスの報道官は同日、「イスラエルとの停戦交渉に進展はない」と明らかにした。
また報道官は「9カ月にわたる紛争を終わらせる停戦交渉に応じる用意がある」と主張。イスラエル政府が要求を拒否しているという見方を示した。
報道官はこう強調した。「何度でも言いますが、我々は恒久的な停戦とイスラエル軍のガザ地区撤退を実現するためなら、どんな厳しい提案にも前向きに検討する用意があります...」
イスラエル政府はハマスの壊滅を目指しており、「恒久的停戦とガザ地区からの撤退だけは絶対に受け入れない」と述べている。
米国やエジプトなどが仲介する交渉はほぼ行き詰まったようにみえる。
ハマスが恒久的停戦とイスラエル軍の完全撤退を求める一方、イスラエルはハマス壊滅まで戦い続けると誓った。
ハマスの報道官は米国がイスラエル側の条件を受け入れるよう圧力をかけていると非難した。
一方、テルアビブのデモを主催した団体は13万人以上が参加したと報告している。
デモ隊は人質を解放するため、ハマス側の要求を一部受け入れるよう政府に求めている。
身内が人質に取られている家族らは国防省前で会見を開き、「ハマス壊滅より人質解放の方が重要である」と語った。
また家族らは「ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相がこの訴えを無視して、戦争に突っ走ろうとしている」と嘆いた。
その後、デモ隊は「交渉を妨害するな」「人質を見殺しにするな」とシュプレヒコールを上げた。
パレスチナ側の死者は3万8000人近くに達し、今も増え続けている。