◎法案が成立した場合、22週目以降に中絶を行った場合の刑期が6年以下から20年以下に引き上げられる。
2024年6月15日/ブラジル、サンパウロ、妊娠後期の中絶を禁じる法案に抗議するデモ(AP通信)

ブラジルの最大都市サンパウロで15日、妊娠後期の中絶を禁じる法案に反対するデモが行われ、約1万人がシュプレヒコールを上げた。

この法案が可決されれば、妊娠22週目以降の中絶は一部の例外を除いて、殺人とみなされることになる。

この法案は保守系議員が提出し、近日中に下院で採決される予定だ。

専門家によると、中絶を希望するほとんどの女性がレイプ被害者だという。

ブラジルでは母体の生命に危険がある場合、または胎児の脳が正常に機能していない場合のみ、中絶を認めている。

この例外を除いて中絶した場合、懲役3年以下に処される。その結果、違法クリニックによる中絶が増加。海外で中絶する人もいる。

法案が成立した場合、22週目以降に中絶を行った場合の刑期が6年以下から20年以下に引き上げられる。これは有罪判決を受けたレイプ犯より被害者の方が重い刑に処されることを意味する。

サンパウロ中心部の通りに集まった女性たちは国会議員に法案を破り捨てるよう求めた。

主催団体によると、リオデジャネイロ、首都ブラジリア、フロリアノポリス、レシフェ、マナウス、その他の都市でも同様のデモが行われたという。

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