◎2020年以降、イスラム過激派による暴力を阻止できない政府に対する不満が噴出し、西アフリカの至る所で民主的に選出された指導者が追放された。
米アフリカ軍の戦車部隊(Getty Images)

アフリカ軍は30日、アフリカ大陸における同国の対テロ戦略を擁護し、西アフリカ諸国でクーデターが相次ぎ、ロシアの影響力が拡大しているにもかかわらず、「戦略を変えるつもりはない」と強調した。

同軍はモロッコで合同軍事演習「アフリカ・ライオン」を行っている。

同軍のラングレー(Michael Langley)司令官はAP通信のインタビューでアフリカ大陸における反米感情について、「ロシアの偽情報がもたらしたものである」と非難した。

またラングレー氏は「サハラ砂漠以南のサヘル地域全域で、我々の長年の戦略がいかに安定をもたらすか、関係諸国に再確認してもらう必要がある」と述べた。

アフリカに駐留する米軍兵士や約6000人。イスラム過激派との戦いで重要な役割を果たしてきたニジェール軍政とチャド政府がロシア軍と民間軍事会社を受け入れたことで、同軍は厳しい現実に直面している。

米国防総省が管轄するアフリカ戦略研究センターは西アフリカにおける米軍の立ち位置について、「親ロシア派が発信する偽情報に押されているように見える」と分析している。

2020年以降、イスラム過激派による暴力を阻止できない政府に対する不満が噴出し、西アフリカの至る所で民主的に選出された指導者が追放された。

その最前線にいるマリ、ブルキナファソ、ニジェールは旧宗主国であるフランスとの関係を断ち切り、ロシアに急接近。マリ軍政は民間軍事会社ワグネルと契約を結び、イスラム過激派を掃討している。

ラングレー氏はAPに、「アフリカ大陸における我々の戦略に変更はなく、各国の安全保障を支援し、安定を促進し続ける」と語った。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク