◎動物用避難所を運営するボランティアは洪水に巻き込まれて負傷した動物を手当てし、エサを与え、SNSにその情報を発信し、飼い主を探している。
ブラジル南部リオグランデドスル州で発生した豪雨災害について、消防当局は10日、これまでに110人の死亡を確認し、150人近くが行方不明になっていると明らかにした。
州都ポルトアレグレの北側に位置するカノアスには飼い主とはぐれた飼い犬や猫の仮設避難所が設置されている。
動物用避難所を運営するボランティアは洪水に巻き込まれて負傷した動物を手当てし、エサを与え、SNSにその情報を発信し、飼い主を探している。
気象台によると、リオグランデドスル州の週末の天気は再び大荒れになる可能性が高い。
同州では2週間ほど前から雨模様の天気が続き、各地で洪水や土砂崩れが発生。30万人以上が避難を余儀なくされている。
被害の全容は明らかになっておらず、中央政府が自治体と連携して調査している。
カノアスの動物用避難所を運営するボランティアの関係者は地元テレビ局の取材に対し、「この1週間で数百匹を保護した」と語った。
それによると、避難所の広さはサッカー場ほど。数百匹の飼い犬、猫、豚、爬虫類などが運び込まれた。
ボランティアは治療が必要な動物を病院に搬送している。
ソーシャルメディアでは「動物を守れ」というキャンペーンが展開され、募金を募るサイトも登場した。
リオグランデドスル州政府によると、先週以来、州当局者が約1万頭の動物を保護したという。さらに自治体やボランティアも数千頭を保護したとしている。