◎カザフスタン国境に近いウラル山脈南部のダムは5日夜に決壊した。
ロシア中部オレンブルク州政府は12日、ダム決壊による洪水の被害が拡大する恐れがあるとして、オレンブルク市の住民を集団避難させると発表した。
オレンブルク市長はテレグラムに声明を投稿。市内の全住民に緊急避難を呼びかけた。
市長はこう書いている。「これは訓練ではない。オレンブルク市の状況は極めて危険だ。過去10時間でウラル川の水位は40センチ上昇し、現在11.43メートルに達している...」
国営テレビはオレンブルク市に水が流れ込む様子を報じた。それによると、12日午後の時点でほぼ全域が冠水したという。
カザフスタン国境に近いウラル山脈南部のダムは5日夜に決壊した。当局は大雨と氷河の雪が解けたことにより、ダムの水位が急上昇したと報告している。
オレンブルク州知事によると、これまでに約1万2000戸の家屋と多数の医療施設で被害が確認されたという。
中央政府はオレンブルク州政府の要請を受け、非常事態を宣言。市民の避難を急いでいる。
国営タス通信によると、一部地域で水が引いたものの、12日午後の時点で1万1700戸以上が浸水した状態。約1万1000人が浸水地域から避難している。