◎イスラエルがやっていることは戦争ではなく、ジェノサイドだ。子どもや女性が殺されている。
ブラジルのルラ(Luiz Inacio Lula da Silva)大統領が24日、イスラエル軍によるパレスチナ・ガザ侵攻を「ジェノサイド(大量虐殺)」と糾弾した。
ルラ氏は今月、エチオピアで開催されたアフリカ連合(AU)首脳会議に出席した際、イスラエル軍によるガザへの攻撃を「歴史上類を見ないもの」と評したうえで、「ヒトラー(Adolf Hitler)がユダヤ人大虐殺を決断した時と同じだ」と糾弾していた。
イスラエル政府はイスラム組織ハマスが民間人を盾にしていると非難。ガザの戦闘における民間人死亡の全責任はハマスにあると主張している。
イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はルラ氏がホロコーストを矮小化したと激怒。ルラ氏を「暴力的な反ユダヤ主義者」と呼んだ。
ルラ氏は24日、X(旧ツイッター)に声明を投稿。「イスラエルがやっていることは戦争ではなく、ジェノサイドだ。子どもや女性が殺されている」と書き込んだ。
一方、パリでの停戦交渉を終えたイスラエル政府高官は24日に米国、エジプト、カタールの交渉担当者とエルサレムで会談する予定だ。
AP通信は匿名の高官の話しを引用し、「ハマスがいくつかの要求を受け入れた」と報じたが、詳細は明らかになっていない。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、仲介役を務めるエジプト政府高官はイスラエル側に提示された案について、「イスラエルで拘束されているパレスチナ人囚人最大300人(主に女性、未成年者、高齢者)と引き換えに、人質最大40人を解放することが含まれる」と伝えている。
仲介国が提案したとされる6週間の戦闘休止はガザ北部などに向けて、毎日数百台の援助トラックの立ち入りを許可するよう求めている。
アルジャジーラはこのエジプト政府高官の話しを引用し、「さらなる人質解放と恒久的な停戦のために交渉を続けることで双方が合意した」と伝えている。
また高官は「イスラエルの公式回答を待っている」と述べた。