◎火災は14階建てマンションの1室で22日午後に発生。1棟のほぼ全室に燃え広がり、すぐ横のもう1棟に燃え移った。
2024年2月23日/スペイン・バレンシア、全焼した14階建てマンション(AP通信)

スペイン・バレンシアのマンションで発生した火災について、消防当局は23日、これまでに9人の死亡を確認し、1人の行方を捜していると明らかにした。

火災は14階建てマンションの1室で22日午後に発生。1棟のほぼ全室に燃え広がり、すぐ横のもう1棟に燃え移った。

スペイン国営テレビの取材に応じた女性は「炎はあっという間に燃え広がり、逃げ場を失った人々が助けを求めていた」と語った。

消防と警察は全焼した2棟で9人の遺体を発見した。

バレンシア州政府当局によると、亡くなった9人は行方不明になっていた10人のリストと一致し、残り1人の捜索が続いているという。

火災の様子をビデオで撮影したという住民はAP通信に対し、「15分ほどで建物全体が炎に包まれた」と語った。

一部の専門家は難燃性ではない建材が使われていた可能性があると指摘している。

バレンシア市長室は声明で、「出火原因はまだ分かっておらず、現時点で燃えやすいものが使われていたかどうかも不明であり、当局の捜査を待ちたい」と述べた。

このマンションを視察したことがあるという専門家は国営テレビの取材に対し、「使用されている被覆材にはポリウレタンが含まれており、熱を加えるとプラスチックのように発火する」と指摘した。

スペインの建築基準法は耐火被覆を義務付けている。

ポリウレタンは難燃剤や特殊配合によって耐火性能を高めることができる。

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