◎イスラエル軍は宿敵イランと同盟関係にあるシリア・アサド政権の支配下に置かれている地域を数百回攻撃してきたが、空爆を行ったと認めたことはほとんどない。
イスラエル軍がシリア・ダマスカスを空爆し、少なくとも5人のイラン人顧問が死亡した。国営イラン通信(IRNA)が20日に報じた。
それによると、イスラエル軍はダマスカスにあるイラン革命防衛隊(IRGC)の拠点を空爆したという。
国営シリア・アラブ通信(SANA)もIRGCの顧問を含む5人が死亡したと伝えている。
またSANAはアサド政権関係者の話しとして、「イスラエル空軍の戦闘機はゴラン高原上空でミサイルを発射し、ダマスカス西部の地区にある建物を完全に破壊した」と報じた。
イスラエル政府は声明を出していない。
その数時間後、レバノンの国営メディアは南部の都市でイスラエル軍によるドローン空爆があり、車に乗っていたヒズボラの戦闘員2人と近くの果樹園にいた市民2人が死亡したと報じた。
死亡したヒズボラの1人は現地の指揮官とされるが、詳細は不明。
イギリスのNGOシリア人権監視団は20日、イランの支援を受けるグループの幹部が会議を行っている最中にミサイル攻撃を受け、少なくとも6人(イラン人5人とシリア人1人)が死亡したと報告した。
イラン人5人のうち3人は将校とみられ、4人が瓦礫の下敷きになったとみられる。
IRNAはライシ(Ebrahim Raisi)大統領の発言を引用し、「我が国はイスラエルのシオニスト政権による犯罪を容認せず、断固とした措置を取る」と伝えている。
イスラエル軍は宿敵イランと同盟関係にあるシリア・アサド政権の支配下に置かれている地域を数百回攻撃してきたが、空爆を行ったと認めたことはほとんどない。